- THCとCBDについて詳しく知りたい
- THCとCBD、それぞれの違いは何?
- THCとCBDの共通点は?
あなたは今、こんなことを考えていませんか?
THC(テトラヒドロカンナビノール)とCBD(カンナビジオール)は、どちらも大麻草から取れる成分。大麻草に含まれるカンナビノイド(麻に含まれる化学物質のこと)は100種類以上あるなかで、THCとCBDは2大カンナビノイドとして知られており、効果効能などの研究が進められています。
世界各国で大麻合法化への動きが見られ、日本国内でもCBD製品を目にする機会が増えている今、大麻草の主成分であるTHCとCBDについて興味・関心がある人も多いはず。
結論からいうと、THCとCBDには以下5つの違いがあります。
この記事では以下4つの内容を理解することができます。
上記4つの内容を理解できます。
ぜひ最後までご覧になってください。では解説していきます。
THCとCBD5つの違い
大麻に含まれる成分のTHCとCBD。THCとCBDには以下5つの違いがあります。
1つずつ解説していきます。
THCは違法、CBDは合法
THCとCBDの違い1つ目は「THCは違法、CBDは合法」という違いです。
日本国内でTHCは、大麻取締法上の「大麻」に該当するとみなされ、「違法」です。一方で、CBDは「合法」です。
なぜ、同じ大麻草から取れる成分であるのにかかわらず、THCは「違法」で、CBDは「合法」なのでしょうか。THCは違法でCBDが合法な理由は、大麻取締法にあります。
後述の大麻取締法の条文にあるように、CBDは合法で、THCは違法だと解釈できる文章が明記されています。
この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
引用:厚生労働省
上記のように、大麻草の成熟した茎と種子は「大麻」には該当しません。そのため、大麻草の成熟した茎と種子から抽出されたCBDは、大麻取締法上の「大麻」ではないので、「合法」です。一方でTHCは、大麻のどこの部位から抽出されたものにも関わらず、「違法」となります。
▼CBD製品からTHCが検出されることも
日本国内で販売されているCBDは、厚生労働省によってTHCが含まれていないことを確認した上で輸入されています。しかし、稀にTHCが含まれてしまうケースがあります。CBD製品にTHCが検出された場合は、「大麻の疑いがある」として、保健所等に提出を求められる場合があります。
陶酔作用の違い
THCとCBDの違い2つ目は「陶酔作用の違い」です。
THCには陶酔作用があり、CBDには陶酔作用がありません。
陶酔作用とは、いわゆる「ハイ」の状態をもたらす作用のことです。THCを摂取することで「ハイ」になり、多幸感や感覚の変化などを引き起こします。
一方で、CBDには陶酔作用がありません。CBDを摂取してもTHCを摂取した時のような「ハイ」になることはありません。
ここまで、陶酔作用の違いについて解説しました。次の章では、期待される効果の違いについて解説していきます。
期待される効果の違い
THCとCBDの違い3つ目は「期待される効果の違い」です。
THCとCBDには、以下のような違いがあります。
THCとCBD 期待される効果
THC | CBD |
|
|
上記のように、THCに期待される代表的な効果には、多幸感や食欲増進などがあります。一方で、CBDにはTHCのような多幸感はなく、リラックス効果や不安の軽減などが期待されています。
なお、現行の大麻取締法では、THC・CBDを医薬品として用いることは違法ですが、海外では、THC・CBDの効果に着目し、THCやCBDを医薬品として利用している国もあります。
副作用の違い
THCとCBDの違い4つ目は「副作用の違い」です。
THCとCBDにはそれぞれ異なる副作用が報告されています。THCとCBD、それぞれに起こりうる副作用は以下の通りです。
THC | CBD |
|
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上記のように、THCの代表的な副作用は、口の渇きや妄想などです。一方、CBDの副作用は、下痢や眠気などと考えられています。
THC・CBDを摂取することで、上記の副作用が起こる可能性がありますが、副作用は一時的な反応で、身体に重篤な影響を及ぼすものではないと考えられています。
不快な副作用を起こさないためには、適量を摂取することが重要です。CBDを摂取する際は、少量から摂取し、徐々に摂取量を増やしていくことで、自身の適量を知ることができます。(THCは、日本で違法な成分のため、摂取できません。)
薬物検査での結果の違い
THCとCBDの違い5つ目は「薬物検査での結果の違い」です。
THCは薬物検査で陽性反応を示し、CBDは薬物検査で陽性反応を示しません。なぜなら、薬物検査の対象となるのはTHCであり、CBDは検査の対象外だからです。
上記画像は、薬物検査キットの一例です。画像右下にあるように、THC(Δ‐9 テトラヒドロカンナビノール)は薬物検査の対象です。CBDは、THCとは異なり、薬物検査の対象ではありません。
上記のように、THCとCBDには薬物検査で陽性になるかどうかという違いがあります。
以上が、THCとCBD5つの違いです。
ここまで、THCとCBDは、同じ「大麻」に含まれる成分にもかかわらず、異なる特徴があることを解説しました。
次の章では、THCとCBDの共通点について解説していきます。
THCとCBDの共通点
THCとCBDには以下4つの共通点があります。THCとCBDの共通点は以下の4つです。
1つずつ、解説していきます。
大麻に含まれる植物性カンナビノイド
THCとCBDの共通点1つ目は「大麻に含まれる植物性カンナビノイド」です。
カンナビノイドとは大麻に含まれる化学物質の総称のことで、植物性カンナビノイド、合成カンナビノイド、内因性カンナビノイド3種類があります。それぞれのカンナビノイドの特徴は以下の通りです。
カンナビノイドの種類
由来 | 説明 |
植物性カンナビノイド | 大麻草に含まれる100種類以上の生理活性物質(生体内の化学物質)の総称のこと |
合成カンナビノイド | 精神作用をもたらす人工のカンナビノイドのこと |
内因性カンナビノイド | 人間の体内で作られ、病気の予防など人体のあらゆる箇所で働きつづけるカンナビノイドのこと |
上記3種類のカンナビノイドの中で、CBDとTHCはいずれも大麻に含まれる植物性カンナビノイドです。植物性カンナビノイドは、合成・内因性カンナビノイドと区別するために「植物性カンナビノイド」と呼ばれています。また、CBD・THC以外にも、CBNやCBGなども大麻から抽出された成分のため、植物性カンナビノイドに含まれます。
カンナビノイドとは100種類ある薬用作物「大麻草」に含まれる生理活性物質の総称です。 合成や内因性と区別するために“植物性”を付けることがあります。
引用:カンナビノイドの科学
THCとCBDは、どちらも大麻に含まれる植物性カンナビノイドであることを解説しました。
次の章では、THC・CBDはどちらもエンドカンナビノイド・システムに作用することについて解説していきます。
エンドカンナビノイド・システムに作用する
THCとCBDの共通点2つ目は「エンドカンナビノイド・システムに作用する」ことです。
エンドカンナビノイド・システムとは、人間の体内にある信号伝達システムのことで、生理的機能をはじめ、気分など、日常生活に無くてはならない役割を担っています。
具体的に、エンドカンナビノイド・システムの受容体にTHCやCBDといったカンナビノイドが作用することで、食欲、発達と老化神経保護、感情の制御など、もともと備わっている恒常性(ホメオスタシス)を保つことができます。
エンドカンナビノイド・システム(ECS)は人間の体内にある生化学的な信号伝達システムで、私たちの生理機能、気分そして日常生活の調整に欠かせない役割を果たします。
引用:PROJECT CBD
上記のように、THCとCBDはどちらもエンドカンナビノイド・システムに作用するという共通点があります。
一緒に摂取することで「相互作用」が生まれる
THCとCBDの共通点3つ目は「一緒に摂取することで『相互作用』が生まれる」ことです。
THCとCBDを一緒に摂取することで、CBDとTHCをどちらか単体で摂取するよりも、高い効果を期待できます。なぜなら、一緒に摂取することで、相互作用が生まれると考えられているからです。これを「アントラージュ効果」といいます。
THCとCBDのみならず、すべてのカンナビノイドは単体で摂取するよりも一緒に摂取したほうが、アントラージュ効果が生まれ、より高い効果を期待できます。
CBD製品のなかでも、フルスペクトラム製品(THCを含む、大麻草から取れる成分をすべて抽出したもの)やブロードスペクトラム製品(大麻草からTHC以外のカンナビノイドを抽出したもの)がアイソレート製品(CBD単体の製品)よりも高い効果が期待されているのは、アントラージュ効果が期待されているからです。
医薬品として利用されている
THCとCBDの共通点4つ目は「医薬品として利用されている」ことです。
日本国内では、法律によって大麻由来の医薬品を使うことは禁止されていますが、海外ではCBD・THCを医薬品として利用している国があります。
CBDが医薬品として利用されているケースでは、レノックスガスト一症候群(難治性てんかん)やドラベ症候群(難治のてんかん性脳症)などの発作を治療する効果が期待されています。
また、THCが医薬品として利用されているケースでは、HIV感染患者の食欲不振や体重減少の治療、がんの化学療法によって引き起こされる吐き気や嘔吐の治療に利用されています。
上記のように、日本国内では法律上、医薬品としてTHCやCBDを国内で使うことはできないものの、THC・CBDはどちらも医薬品として利用されている共通点があります。
▼今後、日本で大麻由来の医薬品が使えるかも?
2022年9月には、厚生労働省内の「大麻規制検討小委員会」で、大麻取締法の改正に向けて、基本的な方向性を示す「とりまとめ」が発表されました。「とりまとめ」では、大麻由来の医薬品を使用できるよう、見直すべき。と結論づけられました。そのため、大麻取締法が改正されたタイミングで、日本国内でも大麻由来の医薬品が使えるようになる可能性があります。
以上が、THCとCBD4つの共通点です。
THCとCBDはどちらも大麻草に含まれる植物性カンナビノイドであり、体内のエンドカンナビノイド・システムに作用していることを解説しました。また、一緒に摂取することで相互作用が生まれることや、海外では医薬品として利用されていることを解説しました。
ここまでの解説で、「CBDよりもTHCに興味を持った」方や、「日本では味わえない、THCの効果を感じてみたい」と考える方もいるはず。THCを試してみたい人には「CBN」がおすすめです。なぜなら、CBNはTHCが分解された成分であるにもかかわらず、日本国内で「合法」だからです。次の章で詳しく解説していきます。
THCを試してみたい人は「CBN」がおすすめ
「THCを試してみたい」と考えている人は「CBN」がおすすめです。CBNは大麻に含まれるカンナビノイドの1つ。THCが熱や光によって分解された成分です。多くのCBD専門店で販売されており、安全性の高い成分です。CBNがおすすめな理由は以下の2つです。
CBNがおすすめな理由1つ目は、「THCが分解された成分で、マイルドな精神作用があるから」です。
CBNは、THCが熱・光・酸素の働きによって分解された成分です。CBNには、THCよりも効果は弱いものの(4分の1程度)、マイルドな精神作用があると言われています。
また、THCと同じ受容体(CB1受容体)に作用することからも、マイルドな精神作用をもたらすと言われています。
実際に、海外の記事では、CBNがマイルドな精神作用を持つという意見があります。
CBNは、THCが弱くなったバージョンとして知られており、(中略)THCの25%程の効果を持ち、マイルドな化学物質です。CBDとは異なり、全く精神作用がないわけではありません。摂取量を増やすと、マイルドな精神作用をもたらします。
引用:WebMD(本文を当サイトにて翻訳)
筆者の体験では、CBNを摂取することで「1つのことに集中できる感覚」がありました。そのため、集中して物事に取り組みたいタイミングで使用しています。また、人によっては「ボーッとした感覚」になったと感じる人もいます。
CBNがおすすめな理由2つ目は、「日本国内で『合法』かつ『安全』な成分だから」です。
THCが分解された成分で、マイルドな精神作用が期待されているCBNは、日本国内で「合法」な成分です。なぜなら、日本国内で、CBNの所持・使用は禁止されていないからです。そのため、日本国内でも手軽にCBNを使うことができます。
また、CBDと同じように、CBNを摂取したことで、身体に大きな影響を及ぼすことはありません。そのため、健康面でも安心して利用することができます。
実際に、ブロードスペクトラムのCBDオイルにCBNが含まれていたり、CBDショップでもCBN製品を取り扱っていることからも、CBNが「合法」かつ「安全」な成分であることが分かります。
上記のように、CBNは日本国内で「合法」かつ「安全」な成分です。日本国内で摂取することのできる成分の中で、少しでもTHCに似た作用を味わってみたい方は、CBNがおすすめです。
以上2つが、THCを試してみたい人に「CBN」がおすすめな理由です。
おすすめのCBD製品を紹介
CBDには、さまざまなタイプの製品があります。その中でも、おすすめのCBD製品は以下の3つです。
上記3つが当サイトのおすすめするCBD製品です。それぞれの製品の特徴を紹介するとともに、「どのブランド・製品を選んだら良いのか分からない」という方に向けて、製品を選ぶ時のポイントを解説していきます。
CBDオイル
おすすめのCBD製品1つ目は、「CBDオイル」です。CBDオイルがおすすめな理由は以下の2つです。
CBDオイルは、CBD製品の中で「定番中の定番」と言える製品です。そのため、CBDオイルを取り扱っている店舗も多く、手に入れやすい製品です。また、多くのブランドから販売されているため、自身の好みにあった製品を選びやすくなっています。
また、CBDオイルは、数あるCBD製品の中でも、非常に健康的な摂取方法です。CBDオイルは、基本的にCBDとキャリアオイル(CBDを溶かすためのオイル)で出来ているため、余計なものが含まれていません。CBDをできるだけ健康的な方法で摂取したい方には非常におすすめの製品です。
CBDオイルを選ぶ時のポイントは以下の5つです。
CBDオイルを選ぶときは、上記5つのポイントを参考にしてみてください。
次の章では、CBDエディブルについて解説していきます。
CBDエディブル
おすすめのCBD製品2つ目は「CBDエディブル」です。
CBDエディブルとは、CBDが含まれた食品のことです。グミやクッキー、蜂蜜など、さまざまなタイプの製品が販売されています。
CBDエディブルがおすすめな理由は以下の2つです
CBDエディブルは、グミや、クッキーなど、食品にCBDが混ぜられているため、美味しくCBDを摂取できます。CBDには、独特の風味があり、苦手な方がいることも事実。CBDエディブルであれば、普段食べているお菓子のようにCBDを摂取することができ、CBDの味を意識せずに摂取可能です。ただし、美味しくて、手が止まらなくなってしまった。という声もあるため、食べ過ぎには注意が必要です。
また、他のCBD製品に比べ、手軽に摂取できることもおすすめです。CBDオイルのような摂取の面倒さや、次の章で紹介するCBDリキッドのように、摂取する場所を選ぶ必要もありません。いつでも、場所を選ばずにCBDを摂取できることは、非常に魅力的です。
CBDエディブルを選ぶポイントは以下の5つです。
CBDエディブルを選ぶときは、上記5つのポイントを参考にしてみてください。
次の章では、CBDリキッドについて解説していきます。
CBDリキッド
おすすめのCBD製品3つ目は「CBDリキッド」です。
CBDリキッドは、CBDを蒸気で吸い込み、摂取する方法です。大麻を再現したフレーバーなど、さまざまなフレーバーが用意されており、タバコの代わりに利用する人など、多くの方から人気を得ています。
CBDリキッドがおすすめな理由は以下の4つです。
CBDリキッドは、フレーバーの種類が豊富で、気分によって使い分けることが可能です。また、大麻のフレーバーを再現した製品も多いので、大麻のフレーバーを試してみたいと考えている方にもおすすめです。また、蒸気を吸い込むことでCBDを摂取するため、タバコの代わりとして使うことも可能です。
CBDリキッドは、数あるCBD製品の中で、CBDの吸収率が高いことが特徴です。また、他のCBD製品では、摂取してから効果が出るまでに、最短でも15分ほどかかるのに対し、摂取してすぐに効果を実感することができるのも、CBDリキッドの魅力的なポイントです。
CBDリキッドを選ぶポイントは以下の6つです
CBDリキッドを選ぶときは、上記6つのポイントを参考にしてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
最後に記事のまとめを解説していきます。
大麻に含まれる成分のTHCとCBD。THCとCBDには以下5つの違いがあることを解説しました。
結論、大麻草からとれる数あるカンナビノイド(麻に含まれる化学物質の総称のこと)の中でも代表的な2大成分であるTHCとCBDは、大麻草に含まれる成分にもかかわらず、異なる性質を持っていると説明しました。
つづいて、THCとCBDの4つの共通点について解説しました。
THCとCBDはどちらも大麻草に含まれる植物性カンナビノイドであり、体内のエンドカンナビノイド・システム(内因性カンナビノイド)に作用していることを解説しました。また、相互作用が生まれることや海外では医薬品として施用されていることを共通点として解説しました。
THCを試してみたい人には、「CBN」がおすすめであることを解説しました。CBNがおすすめな理由は以下の2つです。
最後に、おすすめのCBD製品を紹介しました。おすすめのCBD製品は以下の3つです。
以上が、記事のまとめです。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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